タイム
香りの特徴
甘みのあるハーブ調の、はっきりとした香り。
気分を明るくし、リフレッシュします。
心に対するはたらき
タイム油は神経を強壮にし、脳細胞を活性化して、記憶力と集中力を向上きせます。消沈した意気を高め、疲弊した気分を明るく元気づけ、抑うつと闘います。この精油はまた、心を塞ぐ障害物をとりのぞき、精神的な外傷をいやすといいます。
からだに対するはたらき
タイム油は肺を強化し、かぜ、せき、咽喉痛をなおし、とくに扁桃炎、喉頭灸、咽頭失、気管支炎、百日ぜき、喘息を好転させます。かなり体を温める力があり、粘液を切るのに役立ちます。
この精油は血液循環に有益で、低い血圧を正常に高めます。また、これはリウマチ、痛風、関節炎、座骨神経痛に使うと効果があります。それは、この精油に刺激作用、利尿作用があるので、尿酸を除去するのを助けてくれるからです。関節炎で患部が腫れているときには、この精油を用いて湿布すると腫脹をひかせることができます。鼻血をとめることもできます。
タイム油は消化器系を刺激してその働きを促進させ、胃腸の殺菌消毒剤として作用するところから、胃腸の各種感染症にとくに効果があり、腸内寄生虫を駆除し、消化不良を改善します。消化器の病気に起因する頭痛にも有効です。これは尿路の殺菌消毒剤になり、膀胱炎に有益です。
タイム油は、少量月経と白帯下のような月経関連の障害を好転させる力があると思われます。この精油は出産に役立ち、分娩をスピードアップし、後産をださせます。この精油には浄化作用がありますから、流産してしまった場合にも助けになります。
肌に対するはたらき
タイム油は頭皮にたいするトニック剤になり、、ふけや脱毛にも効きめがあると思います。この精油は創傷とただれに、また皮膚炎おでき、よう(癰)にたいしていずれも役に立ちます。
注意事項
タイム油は非常に強力な精油で、もっとも強い殺菌消毒剤の一つです。これを長期にわたって使いますと、毒性を示す可能性があります。この精油はマッサージや沐浴で用いるよりも、吸入で用いたほうが望ましいものです。それは、タイム油は皮膚を刺激しますし、粘膜にもそうした作用をおよぼす恐れがあるからです。この精油は高血圧の人や、妊娠中の女性は使用してはいけません。
★★★ 特集・媚薬と呼ばれたハーブたち ★★★
● 憂鬱を払い体を元気にする興奮葉 タイム(タチジャコウソウ)
◆代表的な調理用香草
丈が低く、タチジャコウソウと呼ばれますが、草ではなく常緑小低木です。地中海沿岸原産のシソ科の植物です。ガーデンタイムまたはコモンタイムと呼ばれ、改良品種が数種類知られています。 ワイルドタイムは、地面を這うように生え、日本に野生するイブキジヤコウソウの近緑種です。子宮機能障害の薬として用いられたので、マザータイムの別名があります。
◆気分を明るく体もいきいきさせる媚薬
古代のギリシア人は、強い殺菌力をもつタイムを浴槽に入れて肌を清めたといいます。
タイムには揮発成分(チモールなど)、苦味物質、サボニン、トリテルペン、フラボノイド、タンニンなどが含まれていて、その芳香には頭脳を活性化し、憂鬱を吹き払う作用があります。解き放たれた軽やかな気分と体の快い状態が、興奮をより高めるのです。
◆香りのなかで解放される
古代から風味料、薫香としてのほかに、すぐれた粟草として、利用されてきました。
タイムを煎じたり、布の袋に入れて浴槽に浸して香りを吸い込みます。お湯はぬるめにして、ゆったりと浸かります。できるだけ頭はからっぽにして。やがて、心も抑圧から解放されていきます。湯上がりの部屋には煎じたタイムの香りが満ちています。テーブルにはグラスが二つ。見つめ合った二人の乾杯のグラスの音がひびきます。
◆恋人を見つけるためのおまじない
古くから身近に利用されたハーブなので、タイムにまつわるいろいろな伝説や習慣があります。
少女がタイム、ミント、ラベンダーの枝を身につけると、恋人が見つかると信じられていたり、タイムとローズマリーをベッドに置いて、呪文を唱えると、結婚相手が夢に現れるといわれました。
中世には、タイムの語源をギリシア語のティムス(勇気)になぞらえました。レディたちは、恋人や夫であるナイトに、タイム一枝を刺繍したスカーフを贈りました。それ以来タイムは、「勇気、行動力、気高さ」を表すものとなっています。
学 名 :Thymus vulgaris
生産地 :フランス
抽出方法と部位:水蒸気蒸留法、花と葉
主要成分:ボルネオール、リナロール、カルバクロール
作 用 :強心、強壮、消毒
ノート : トップ〜ミドルノート
タイム 3570円(税込)
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