ラベンダー
香りの特徴
フローラルで優しい、洗練された香り。
緊張をときほぐし、気分を穏やかに。穏やかに。
心に対するはたらき
ルドルフ・シュタイナー〔1861〜1925 ドイツの哲学者・思想家で独自の世界観「人智学」を唱え、広範な精神運動を創始した人物〕は、ラベンダーは物質体、エーテル体、アストラル体の三つを安定化させるとし、心理学的な不調をいやす効果をこれが示すと唱えました。この精油は、怒りを和らげ疲労困憊を回復させることによって、人生にいっそう穏やかにアプローチできるようにしてくれ、精神を浄化するとともにこれを緩和させるように思います。これには中枢神経系のバランスをとる作用がありますから、躁うつ症的な状態のときにその価値を発揮します。
からだに対するはたらき
ラベンダー油は心臓を鎮静させる作用があることから、高い血圧を下げ、心柏を鎮めます。また、これが不眠症を効果的になおすことは長い間知られてきました。
この精油には痛みを和らげる特性があるために、筋肉の痙縮をなおすのに有効です。これに関連して、捻挫、筋ちがい、リウマチの鋭い痛みにも効きめがあります。ラベンダー油をマージョラム油とブレンドすると、効能がいちだんと高まります。
これは呼吸器系に有益で、気管支炎、喘息、カタル、かぜ、喉頭炎およぴ咽喉の各程の感染症のような障害に効きめがあります。また、この精油は結核の影響を減少させ、その抗ウイルス特性のために感染症にかかりにくくさせます。
ラベンダー油は、少量月経や月経痛のような月経上の障害、さらに白帯下に役立ちます。この精油は出産に有益で、苦痛を減らし、分娩をスピードアップします。これで下背部をマッサージすれば、後産を促進できます。
肌に対するはたらき
ラベンダー油には新しい細胞の成長を促すとともに皮脂の分泌のバランスをとる効果を示す作用がありますので、大半の肌の状態に価値を発揮します。この精油はやけどと日やけのしすぎをなおす力で有名です。また、にきび、湿疹、乾癬にも役立ちます。さらに、これは膿瘍、おでき、よう(磯)を治癒する働きがあり、真菌の増殖、腫脹、瘢痕、壊疸性創傷をいずれも最小限におきえるともいいます。また、これは効果的なヘアトニックになります。脱毛症の際に役立ってくれるものと思います。
注意事項
低血庄症の人びとのなかには、ラベンダー油を使用したあと、少し感覚が鈍化して眠くなってしまう人もいます。また、この精油は通経剤なので、妊娠の初期の数カ月の間はこれを使うのを避けるのがベストです。
★★★ 媚薬と呼ばれたハーブたち ★★★
●清潔なシーツが男をひきつける ラベンダー
◆万人に好かれる香り
古代から多くの人々に好まれているハーブで、ラテン語の「洗う」という意味からつけられた名前のシソ科の植物です。
三種類に大きく分けられ、イングリッシュラベンダー、フリンジドあるいはキレバラベンダー、フレンチラベンダーなどが主な品種です。
ローマ人はもともと風呂好きですが、浴槽をいつもこの花の香りで満たしていたといいます。
清潔、純粋の象徴で、「シーツが真っ白で、ラベンダーの香りがする」のが、当時の立流な主婦の誇りでした。
今でもイタリアの主婦はラベンダーの茂みに洗濯物を広げて乾します。ちょうど日本の平安の頃の人がしたように、ラベンダーの香りを移り香にするのです。
◆リラックス効果にすぐれた香り
香りの成分はリナロール、酢酸リナリールを含む精油と、ハイドロキシクマリンであるヘルニアリン、ユウカリプトール、リモネン、シネオール、ゲラニオールなどです。
いい香りを嗅ぐとうっとりとし、幸せな気分になりますが、ラベンダーの香りには不安や抑鬱を解消して気持ちをリラックスさせ、体のリズムを調整する作用があります。心身の緊張が取れて穏やかになると、精神も強くなり体の機能も正しく働きます。
ヨーロッパの本草書には「子宮強壮、通経、催淫作用がある……」と述べられています。ラベンダーの香りには興奮作用もあり、心身を活気づけてくれるのです。
花も含めて全草を乾燥させて使います。
ラベンダーのピリッとしたすがすがしい香りは疲れた頭に活力を与えると言う人もいます。神経性の頭痛によく効くので、帽子の中にこの花を入れてかぶって歩く人もいました。
オイルは、咲いた花の先端を蒸留して抽出します。心をリラックスさせるので、枕にたらした一滴が不眠症にたいへん効果があります。マージョラムとブレンドすると、鎮静効果が増し、フランキンセンスを加えると高ぶった気持ちを鎮めて、恋人にやさしくなります。
◆ラベンダーの月は6月
6月11日はカトリックの聖バルナバスの日ですが、この頃、ロンドンの街にはひときわ高い花売り娘の声が響き、教会はバラとラベンダーで一斉に飾られます。
ロンドンには「ラベンダー通り」や「ラベンダー小路」などの名前が残っています。日本の「桜小路」などというのと同じで、いかにラベンダーがロンドンっ子に愛されていたかがわかります。
学 名 :Lavandula angustifolia
生産地 :フランス
抽出方法と部位:水蒸気蒸留法、花と葉
主要成分:酢酸リナリル、リナロール、ラバンデュロール、リモネン
作 用 :鎮静、鎮痙、消炎、鎮痛、生体リズム調整
ノート : トップノート
ラベンダー 2048円(税込)
学術名:Lavandula officinalis
科名:科
抽出部位:全草
抽出方法:水蒸気蒸留法
原産国:フランス
ミドルノート
ラベンダー 1890円(税込)
ミニボトル 630円(税込)
|